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2026年05月26日
税務
by Socharakvatey Sith Sokhom Lim

取締役・役員の税務上の取扱いに関する明確化

税務総局(GDT)は、2025年6月20日付で指導第19116号を発出し、カンボジアで勤務する取締役会メンバー及び会社役員の税務上の取扱いに関する詳細な指針を示しました。
同指導は、取締役・役員に対する報酬が、国内・国外いずれで支払われる場合でも、給与税(ToS)の対象となる給与として扱われる、または、源泉徴収税(WHT)の対象となる役務提供として扱われるかを明確化するものです。特にクロスボーダーの人員配置における実質優先(substance-over-form)の原則を反映した内容となっています。

背景
従来の税制では、カンボジア法人から取締役としての報酬を受け取っていない取締役の税務義務について明確な規定がなく、実務上、取扱いが一貫していませんでした。報酬の記録がない場合に税務調査官が給与を擬制してみなしの給与税及び罰則を課すケースも散見されました。
本指導は、給与税及び付加給付税に関する省令第575号(2024年9月19日付)並びに税法第25条・第26条に基づき、これらの不明確な点に対処するものです。

1. 給与税(従業員に該当する取締役・役員)
省令第575号第4条に定める「使用者・被用者」関係の基準を満たす形でカンボジア国内で勤務する取締役は、カンボジアにおける給与税の対象となります。
これは給与の支払地を問わず、また、労働許可証の有無を問わず適用されます。
重要な点として、これには海外の親会社・本社からカンボジア法人の取締役・役員として出向している者も含まれる点が挙げられます。

また、その勤務形態が以下の基準のうち少なくとも2つを満たす場合には、「従業員」とみなされ給与税の対象となります。
– 指定された勤務場所に出勤し、雇用契約(口頭または書面)に定められた業務を遂行する限り、報酬を受け取れないリスクを負わない(すなわち、業務の成果にかかわらず報酬が保証されている)
– 業務を遂行する時間及び場所を自ら決定することができない
– 業務遂行に使用する道具・設備の購入のために資本を投下する必要がない
居住者である取締役・役員については、カンボジア源泉所得及び国外源泉所得の双方(全世界所得)が給与税の対象となります。
非居住者である取締役・役員については、カンボジア源泉所得のみが給与税の対象となります。

2. 源泉徴収税(役務提供者に該当する取締役・役員)
雇用関係の基準を満たさず、非従業員としてカンボジア法人に役務を提供する取締役・役員は、会社に対して役務を提供しているものとして取り扱われます。
当該役務に対する支払いは給与税の対象とはならず、税法第25条・第26条に基づく源泉徴収税の対象となります。これは、労働許可証の有無を問わず、カンボジア法人のために独立して業務を行う居住者・非居住者個人に適用されます。

3.給与税の免除
取締役・役員は、以下のすべての条件を満たす場合、給与税が免除されます。
– 会社の定款及びパテント税証明書に登録されているのみで、カンボジアで積極的な経営上の役割を担っていない
– 臨時の取締役会または株主総会にのみ出席している
– カンボジアの会社からは給与を受け取っていない