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2026年08月18日
その他
by Rachana Samsak Ratana Som

単一ネットワーク型電子マネー(Eウォレット)発行事業者に対するNBCへの届出義務に関する通知

カンボジア国立銀行(NBC)は、2026年8月6日付で、単一ネットワーク内における商品又はサービスの支払いのために電子マネー(Eウォレット口座)を発行した事業者の届出義務に関する通知第14.026.1075号を発出しました。
対象となる事業者は、同通知を受領した日から90日以内に、NBCに対して書面による届出を行う必要があります。同通知の日付から起算した場合、当該期間は2026年11月4日に満了することになります。期限内に届出がない場合、NBCは現行法の手続に従い措置を採るとしています。

対象となる事業者
NBCは、一部の事業者(同通知はカフェ、運送会社、娯楽施設、ガソリンスタンド等を挙げています)が、モバイルアプリケーション又は会員カードを通じてEウォレット口座の形で電子マネーを発行している状況を指摘しています。顧客が口座を開設して残高をチャージし、その残高を発行事業者である店舗又は会社が提供する商品・サービスの支払いにのみ使用するというものです。NBCはこれを「単一目的電子マネー(Single-Purpose E-Money)」と呼んでいます。
本通知の名宛人は、銀行金融機関及びライセンスを有する決済サービス機関のいずれにも該当しない事業者です。既にNBCのライセンスを保有する機関は対象外です。

法的根拠
1999年銀行金融機関法により、顧客に対する支払手段の提供は銀行金融機関の業務に含まれ、NBCの認可を要するものとされています。
また、2017年決済サービス機関の管理に関する省令第20条第1項は、銀行金融機関及びライセンスを有する決済サービス機関以外の法人が電子マネーを発行することを禁止しています。もっとも、同条第2項は、一定の限定的な場合には、電子マネーの発行について事前の認可申請を要しないものの、NBCに対する事前の書面による届出を要する旨を定めています。

届出のみで足りる場合の要件
同省令第20条第2項に基づき、以下のすべての要件を満たす必要があります。
– 1口座あたりの残高上限が20万リエル(約50米ドル)又はこれと同等の額を超えないこと
– 全口座の残高合計が8億リエル(約20万米ドル)又はこれと同等の額を超えないこと
– 当該電子マネーが、単一の者が提供する商品又はサービスの支払いにのみ使用されること
– NBCが定めるその他の要件
3番目の要件は、当該仕組みが単一ネットワーク(クローズドループ)であることを求めるものです。残高が単一の供給者の商品・サービスにのみ使用できることを要求する趣旨であり、届出のみで足りる取扱いを個人事業者に限定するものではありません。本通知自体、発行主体が店舗又は会社であることを前提としています。

届出の方法
対象となる事業者は、本通知を受領した日から90日以内に、関連書類の写しを添えた公式書簡を、NBCのコミュニケーション・ユニットに提出する必要があります。

NBCが指摘する制約
NBCは、以下の点についても注意を喚起しています。
– この種のEウォレット口座は貯蓄口座ではなく、その残高は預金ではないこと
– 発行事業者は、当該残高に対して利息を付すことを禁止されること
– 顧客は所定の上限を超える残高を保持すべきではなく、当該口座の開設及び利用から生じるリスクは顧客自身が負うこと